保険通販・ダイレクト通信販売の長所・短所

 アメリカンホーム・ダイレクト、アクサダイレクト、オリックスダイレクト、三井ダイレクト・・・。最近の保険業界では"ダイレクト"という言葉を頻繁に耳にします。"direct"とは"直接"という意味です。すなわち、保険加入者が保険商品を通信販売を通して購入し、保険会社と"直接"に保険契約を結ぶことを保険商品のダイレクト販売と呼んでいます。とくに自動車保険は、ダイレクト販売がとても活発です。
 従来は、保険契約というのは身近な保険代理店を通して行うのが通常でした。保険代理店の力のおかげで、保険がこれほど日本に普及したと言っても過言ではないでしょう。しかし、インターネットの発達や、通販による人件費抑制により保険商品自体を安くできる点などが支持され、ダイレクト販売はどんどん一般化しています。
 では、ダイレクト販売の長所、短所を探ってみましょう。





保険の通信販売の長所
1.保険料が安い
 なんと言っても、これまでのように保険外交員、セールスレディ、保険代理店、電話勧誘、その他の営業のための人員が全く必要で無いため、人件費コストダウン分を保険料の安さに反映できます。保険料だけを比べれば、通信販売のほうが安いことが多いようです。特に自動車保険のダイレクト販売の場合、優良ドライバーであれば、かなり安くなることもあります。

2.いつでもどこでも見積もり可能
 インターネットであれば所定の記入項目に入力するだけで、簡単に見積もりができます。また、フリーダイヤルでも可能。自宅でも職場でも、いつでも保険が気になったらすぐに見積もりができます。

3.保険の無料相談も可能
 保険会社やファイナンシャルプランナー、代理店のウェブサイトでは保険の無料相談を受け付けている所もあります。従来のように保険会社の人に家に来てもらい相談するという面倒なことも、インターネットで手軽に解決できるようになっています。また、フリーダイヤルでもオペレーターの方に相談できたりして便利です。


保険の通信販売の短所
1.なんとなく不安
 ダイレクト販売は、なにぶん普及して間もないものなので(1998年辺りくらいからか?)、アフターサポートなどはしっかりしているのだろうか、という不安があるのも事実です。これに関しては、保険会社各社はダイレクト販売専用のサポートセンターを設けたり、自動車保険であれば24時間体制の事故対応トラブルサポートを設けたりと努力しているようです。

 また、例えば自動車保険の契約内容で、交通事故後の示談交渉サービスを付加しないと、保険料は安くなるのですが、本当に大事な事故にあったときに困ることになるので、注意が必要です。保険料の安さを求めてダイレクト販売で契約するのは良いのですが、保険というのは万一のリスク発生時に保障が十分整っていて力を発揮するということを、忘れてはいけないでしょう。
 わたしたちは、保険料で保障を買うために保険契約するのです。保険料を安くするために、保険に入るのではありません。わたくしは、いくら保険料が安くなるとはいえ、自動車保険のダイレクト販売でも示談交渉サービスは絶対に付けておいたほうが良いと思います。


2.インターネット契約の記入ミス
 これは、以前新聞で読んだリスク細分型のダイレクト販売自動車保険の記事なのですが、自分が希望した保険契約の内容と、実際に契約した保険内容が実は違っていたということがあるらしいです。これ、すごく注意が必要です。

------------------------OL ナミさん(仮名)の話---------------------------

 普通のOL、ナミは生活資金を浮かすために、ちょうど更新が近づいていた自動車保険の見直しを考えた。最近は、リスク細分型のダイレクト自動車保険で、ずいぶん保険料が安くなるらしい・・。
「よし、インターネットで見積もってもらおう!」
 とある損害保険会社のサイトで、求められる入力事項に従い記入。
「な〜んだ、簡単じゃん。」
 そして、見積もられた金額を見てびっくり!
「ワオッ!こんなに安くなるのかぁ。」

 そしてそのまま、見積もった自動車保険の内容で正式契約。保険料が安くなったことでハッピーなナミ・・・

 数ヶ月が過ぎたある朝、昨夜遅くまで仕事だったせいか、寝坊してしまい慌てるナミ。
「会社に遅れるよー。やばい。」
 こんな時に限って、車は通勤ラッシュで大渋滞、のろのろと流れる程度。時間が気になるナミは、チラッと時計を見た。しかし、その次の瞬間...

「ガツンッ!」

 前の車は停車しており、ナミは追突してしまったのだ。

「うわー、やっちゃった。」
 慌てて車をおり、謝罪する。警察を呼び、保険会社に電話。会社にも事情を話して遅刻することを告げる。警察の事情聴取が終わり、暗い気分で会社に出勤。仕事もはかどらず、定時で仕事を終え帰宅。

 帰宅後、保険会社から連絡が入る。すると、驚いたことにその返答は・・・
「貴方様の自動車保険は、通勤時の保障がない契約内容となっております。つきましては、今回の事故においては当社から保険金が支払われることはありません。」

・・・・・

「ガーン」
 ナミの頭の中で鐘が鳴り響く。

「そんなはずはないわっ!嘘!どうして!?」

---------------------------------------------------------------------

 だいぶ自分なりに脚色してしまいましたが、たしかこういう内容の、読者からの自動車保険に関する相談が、新聞に寄せられていたと記憶しています。この件では、ナミさん(仮名)は契約時に通勤時の保障を"無し"と、誤って入力していたようです。結局保険会社からは、保険が支払われず、自腹を切ることになってしまったようです。

 インターネットでの保険契約は本当に手軽にできます。自動車保険の場合、自分・車の情報を入力し、条件を選択チェックで選んでいくと、見積もりも契約もあっという間に終わってしまいます。この手軽さゆえに、入力ミスも十分起こりうることですので、正式契約の際は細心の注意が必要です。見積もってもらった保険料があまりにも安くなってしまった場合、どこか間違えたのではないかしら?と疑ってみる姿勢も大事だと思われます。




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